【5月第2週】今週のFX相場展望|ドル円・ゴールドの注目ポイント
2026年5月第2週(5月11日〜15日)は、米消費者物価指数(CPI)・生産者物価指数(PPI)・小売売上高が3日連続で発表される「インフレ確認ウィーク」となります。加えて米中首脳会談やベッセント米財務長官の訪日が重なり、為替相場・貴金属市場ともに方向感が定まる重要な局面です。ドル円・ゴールドのそれぞれの見通しと、今週注目すべきイベントを整理します。
先週の振り返り
先週末(5月8日金曜日)の終値はドル円が156.686円、ゴールド(XAU/USD)が4,715.715ドルでした。ドル円は156円台後半での高止まりが続いており、円安トレンドが根強く残っています。ゴールドは4,700ドル台後半をキープし、地政学リスクやドルへの不信感を背景とした底堅い展開が継続しています。


今週の重要イベントカレンダー
5月11日(月)
ベッセント米財務長官が訪日開始(〜13日)。高市首相・片山財務大臣との会談予定。中国消費者物価指数・生産者物価指数発表(10:30)。米中古住宅販売件数発表(23:00)。
5月12日(火)
日銀金融政策決定会合における主な意見の公表(4月27日・28日開催分)(8:50)。ウィリアムズNY連銀総裁発言(16:15)。米消費者物価指数(CPI)発表(21:30)。NFIB中小企業楽観指数・10年債入札・財政収支発表。
5月13日(水)
ベッセント米財務長官訪日3日目。米生産者物価指数(PPI)発表(21:30)。週間原油在庫・30年債入札。カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言(26:15)。
5月14日(木)
米中首脳会談開始(〜15日)。日銀・増田審議委員の発言(13:00)。英国第1四半期GDP速報値(15:00)。米新規失業保険申請件数・小売売上高・輸入物価指数発表(21:30)。次期FRB議長ウォーシュ氏の指名承認採決の可能性。
5月15日(金)
米中首脳会談2日目。パウエルFRB議長の議長任期満了(理事として継続の意向)。ウィリアムズNY連銀総裁発言(6:45)。バーFRB理事の発言(8:00)。NY連銀製造業景気指数(21:30)。鉱工業生産・設備稼働率(22:15)。
ドル円の見通し
ドル円は156.686円という先週終値から見ても、円安基調が根強く維持されています。今週の最大の焦点は火曜日の米消費者物価指数です。CPIが市場予想を上回った場合、FRBの利下げ期待がさらに後退し、ドル買い・円売りが加速して157円台を試す展開もあり得ます。一方で予想を下回る結果となれば、利下げ期待が復活してドルが売られ、ドル円が反落する可能性があります。
また、ベッセント米財務長官が11日から13日にかけて訪日し、高市首相や片山財務大臣と会談する予定です。会談後の発言内容によっては為替相場が動く可能性があり、特に円安に関して何らかの言及があった場合は円高方向への急変に注意が必要です。156円台後半での水準は日本当局の介入警戒ラインに近く、発言一つで相場が急変するリスクをはらんでいます。
木曜日からは米中首脳会談が始まります。貿易問題で歩み寄りが確認されれば円安が進みやすくなる一方、物別れに終わればリスクオフで円高に振れる可能性もあります。
ゴールドの見通し
ゴールドは4,715.715ドルという先週終値から、引き続き4,700ドル台後半での推移が見込まれます。地政学リスクの継続とドル資産への不信感が下支えとして機能しており、歴史的高値圏での底堅い展開が続いています。
今週の注目は米CPI次第の方向性です。インフレが高止まりすれば実質金利の上昇懸念からゴールドは一時調整する可能性があります。逆にインフレが落ち着けば利下げ期待の再燃でゴールドに追い風となります。
米中首脳会談の結果も重要な変数です。地政学的緊張が緩和する兆しが出れば、安全資産需要が後退してゴールドは利益確定売りに押される場面もあり得ます。一方で会談が決裂すれば地政学リスクが再浮上し、ゴールドの上昇圧力が高まるでしょう。
パウエル議長の任期満了(15日)と次期FRB議長ウォーシュ氏の動向も金利見通しを左右する要素であり、5月下旬以降の相場形成に影響を与える可能性があります。
まとめ
今週は米インフレ指標3連発と米中首脳会談という2大テーマが市場を支配します。ドル円はCPIの結果次第で155〜158円レンジ内での振れ幅が広がる可能性があり、ポジション管理には注意が必要です。ゴールドは上昇トレンドの継続を前提としつつも、インフレデータと地政学イベントによる一時的な調整に備えることが重要です。ベッセント訪日中の発言にも引き続き目を配り、突発的な円高リスクに備えた週としたいところです。


