【10/30】今日の仮想通貨ニュースまとめ|ビットコイン・イーサリアム動向
本記事の価格と24時間騰落率は、10月30日9時00分(日本時間)の収集時点の値です。
10月30日の暗号資産市場は、大手取引所バイナンスのホットウォレットから巨額の資産が流出したとみられる事案を受けて、全面安の展開となりました。ビットコインは77,900ドルで4.1%安、イーサリアムは2,247.66ドルで4.63%安と、前日の8万ドル台・2,300ドル台からそろって水準を切り下げています。
特にBNBは8%を超える下落となり、主要銘柄のなかで下げが最も大きくなりました。一方で、ストラテジーやコインベースの好決算、ハイパーリキッド関連の米国展開など、業界の成長を示すニュースも相次いでいます。目先は流出事案の続報と資金の行方が相場心理を左右する局面です。

ビットコイン(BTC)の動向
77,900ドルで4.1%安、8万ドルを割り込む
ビットコインは77,900ドルで、24時間では4.1%の下落となりました。出来高は約410億ドルと前日から大きく膨らんでおり、流出報道をきっかけにリスク回避の売りが集中したことがうかがえます。
前日は8万ドル台を維持していましたが、短期の上値の壁を超えられないまま、節目の8万ドルを下回りました。取引所のセキュリティ事案は、ビットコインそのものの仕組みとは別の問題ですが、市場全体の信頼感に直結するため、短期的には売りが出やすくなります。まずは8万ドル近辺を回復できるか、それとも7万ドル台後半で下げ止まるかが焦点です。
ストラテジーが過去最大の四半期利益、保有は848,517BTCに
ビットコインを大量保有するストラテジーは第3四半期決算で、ビットコインの評価益を背景に、営業利益が209億ドル超と四半期として過去最大になりました。純利益も約195億ドルに達しています。保有量は年初から26%増の848,517BTCとなりました。
あわせて優先株の配当を日次払いへ移行することも承認されました。企業によるビットコイン保有の規模は引き続き拡大していますが、評価益は価格次第で大きく変動するため、今回のような下落局面では逆方向に作用する点も意識しておく必要があります。
イーサリアム(ETH)の動向
2,247.66ドルで4.63%安、2,300ドル台を維持できず
イーサリアムは2,247.66ドルで、24時間では4.63%下落しました。出来高は約189億ドルと前日のおよそ2倍に増えています。前日に回復した2,300ドル台半ばを維持できず、2,200ドル台前半まで押し戻されました。
今回の流出はバイナンスのイーサリアム用ホットウォレットが起点とされており、イーサリアムにとっては心理的な重荷となりました。流出資金がどのように売却・移動されるかによって、短期的な需給が左右される可能性があります。
流出資金はステーブルコインからETHへの交換を試みる動き
オンチェーンの記録では、流出に関わったとみられるウォレットが、凍結される可能性のあるステーブルコインを分散型取引所でイーサリアムに交換しようとする動きが確認されています。これを受けて、一部の分散型取引所は該当市場の取引を一時停止しました。
ステーブルコインは発行体が凍結できる一方、ETHのような資産は凍結が難しいという違いがあります。犯人側がどこに資金を移し、どの段階で現金化を試みるのかは、今後の市場の不安材料として注視が必要です。
注目アルトコイン
BNBが8%超の急落、SOL・XRP・DOGEも大幅安
BNBは695.98ドルで8.35%安となり、主要銘柄のなかで最大の下落率でした。前日の754ドル台から700ドルを割り込み、バイナンスに直結する事案を嫌気した売りが集中しています。
SOLは95.32ドルで6.78%安と100ドルを割り込み、XRPは1.24ドルで6.66%安、DOGEは0.08ドルで5.71%安でした。ビットコインやイーサリアムより下落率が大きく、リスク回避局面でアルトコインが売られやすい構図が改めて示されました。
HYPEは逆行高、ICEがハイパーリキッド基盤の米国先物を計画
全面安のなかで目立ったのが、ハイパーリキッドのHYPEです。ニューヨーク証券取引所の親会社ICEが、ハイパーリキッド上で市場を展開するTrade[XYZ]と提携・出資し、米国で規制に準拠した無期限先物の提供を目指すと発表しました。著名投資家スタンリー・ドラッケンミラー氏の出資も明らかになり、HYPEは一時15〜20%程度上昇し、過去最高値をうかがう動きとなりました。
伝統的な取引所グループが分散型取引所の基盤に関与する動きは、暗号資産と既存金融の融合を象徴する出来事といえます。
規制・業界ニュース
バイナンスで数十億ドル規模の流出疑い、一部資金は凍結
今回の下落の最大の要因は、バイナンスのホットウォレットから数十億ドル規模の資産が新規ウォレットへ移動した事案です。オンチェーンの集計では、3つのブロックチェーンにまたがる流出額は約55億ドルに上るとの見方も出ています。
テザーとサークルは約18億ドル分のUSDTとUSDCを凍結し、バイナンス側も約25億ドル分の資産が凍結されたと説明しています。創業者のCZ氏はハッキングとみられると述べたうえで、ユーザー資金は安全だとしています。流出額の確定や補償の方針、出金への影響などの続報が出るまでは、市場の神経質な値動きが続く可能性があります。
ポリマーケットでも外部事業者経由の流出、全額補償へ
予測市場のポリマーケットでは、外部の事業者が侵害されたことにより、約265万ドルが短時間で失われました。同社は一時取引を制限した後、影響を受けたユーザーに全額を補償する方針を示し、取引を再開しています。
また、シンガポールではレジャー製ハードウェアウォレットに不正な部品が組み込まれ、リカバリーフレーズを盗まれる被害が報告されました。正規の販売経路以外で購入したウォレットには注意が必要です。セキュリティ関連の事案が重なったことで、資産の保管方法を見直すきっかけとなる一日でした。
コインベースは黒字転換、取引シェアは10.7%に
コインベースの第3四半期決算は、暗号資産保有の評価益を背景に純利益7億1,900万ドルとなりました。売上高は12億2,000万ドルとほぼ横ばいでしたが、世界の暗号資産取引量に占めるシェアは前年から倍増して10.7%に達しています。
株式トークン化やステーブルコイン決済の実用化が進む
米国では、カントン・ストラテジックがSECのイノベーション免除の枠組みのもとで上場株式のトークン化を計画し、11月2日にも取引開始の可能性があると伝えられています。ユニスワップ・ラボは手数料変換の仕組みを外部アプリに開放し、最初の提携先としてロビンフッドが加わりました。
国内では、ソニーグループがブロックチェーン「ソニューム」を活用するエンタメ事業の公募を開始したほか、11月1日からは訪日客への免税還付を円建てステーブルコインJPYCで受け取れるサービスが始まります。また、韓国では暗号資産課税の施行が4度目の延期となる見通しです。
まとめ・今後の注目ポイント
10月30日の暗号資産市場は、バイナンスの大規模流出疑いを受けて、BTCが77,900ドル(4.1%安)、ETHが2,247.66ドル(4.63%安)と大きく下落しました。BNBは8%超安、SOL・XRP・DOGEも6%前後の下落となり、ハイパーリキッドのHYPEだけが逆行高となる対照的な一日でした。
今後の注目ポイントは、バイナンスの公式発表と流出額の確定、補償や出金への影響、そして流出資金の移動と売却の動向です。資金の凍結が進めば不安は和らぐ可能性がありますが、追加の売却が観測されれば下値を試す展開も考えられます。
短期的にはビットコインが8万ドルを回復できるかが一つの目安になります。急変動が続く局面では、レバレッジを抑え、損失許容額をあらかじめ決めておくとともに、取引所に置いている資産の保管方法も改めて確認しておきましょう。


