1. 先週のおさらい
先週の終値は、ドル円が154.8円、ゴールド(XAUUSD)が4890ドルでした。為替はドル高基調を維持しつつも、高値圏で神経質な値動きが続いています。
一方、金・銀は先週末に急変動が入り、特に金は短期的なポジションの巻き戻しが進み、ボラティリティが一段と上昇しました。市場全体としては、「雇用統計ウィーク」「中央銀行イベント集中」「月初フロー」が重なる、典型的に荒れやすい地合いに入っています。
2. 今週の流動性とテーマ
今週のテーマは、大きく3つに集約されます。
1つ目は、米雇用統計を頂点とする労働市場の再評価です。週を通じて雇用関連指標が続き、金曜の雇用統計に向けて市場の視線が徐々に集まっていきます。
2つ目は、主要中銀(RBA・BOE・ECB)のスタンスの温度差です。同じ週に複数の中銀イベントが重なるため、通貨ごとの相対的な強弱が出やすくなります。
3つ目は、為替介入や政治イベントを意識した円の神経質な動きです。週末には日本の衆院選を控えており、金曜に近づくほどポジション調整が入りやすい点には注意が必要です。
3. 通貨・資産別の注目ポイント
【ドル円(USD/JPY)】
基調は引き続きドル高・円安トレンドです。ただし、155円台後半から上方向では、為替介入や口先介入への警戒が強まりやすく、上値は重くなりがちです。
雇用統計が強ければ再び高値トライの可能性がありますが、弱い結果となれば154円割れ方向への調整にも注意が必要です。
【ユーロ(EUR)】
ECB会合を控え、政策スタンスの再確認が焦点となります。ユーロ円はドル円に連動しやすく、ユーロ単独でのトレンドは出にくい週となりそうです。
【ゴールド(XAUUSD)】
先週の急落により短期筋の整理が進んでいます。中長期では通貨不安や地政学といったテーマは残るものの、今週は「戻り売り」と「自律反発」のせめぎ合いになりやすい状況です。雇用統計前後は方向感よりも値幅を重視した展開になりやすい点を意識したいところです。
【株式市場(米国)】
アルファベット、アマゾンといったハイテク決算が焦点です。指数全体は、金利と決算内容次第で上下どちらにも振れやすい地合いとなります。
4. 日別スケジュールと想定インパクト
■ 2月2日(月)
月初最初の営業日。
日銀「主な意見」公表。
米:ISM製造業指数。
→ 月初フローと米景況感の組み合わせに注意。
■ 2月3日(火)
RBA金融政策・会見。
米:JOLTS求人。
→ 豪ドル主導で相場が動く可能性。
■ 2月4日(水)
欧:CPI速報。
米:ADP雇用統計。
米:ISM非製造業指数。
米:アルファベット決算。
→ 雇用統計の前哨戦として重要。
■ 2月5日(木)
BOE金融政策。
ECB金融政策。
米:新規失業保険申請件数。
米:アマゾン決算。
→ 通貨・株ともに材料が集中。
■ 2月6日(金)
米:雇用統計。
米:ミシガン大学消費者信頼感指数。
週末に日本の衆院選を控える。
→ 今週最大の山場。
5. 先週の要旨
・ドル円は高値圏を維持する一方、上値追いには慎重さが目立つ展開。
・金・銀は投機的ポジションの巻き戻しにより急変動。
・市場は「金利・雇用・中銀スタンス」を軸に再編モードへ。
6. トレード指針(初心者向け)
【今週の基本スタンス】
無理に方向を当てに行かず、重要指標前後は「触らない」選択も十分に正解です。
【為替(初心者向け)】
月曜から水曜は、小さめロットでの短期回転のみ。
木曜から金曜は、雇用統計前後を中心に様子見を優先。
【ゴールド】
トレンドフォローよりも、急変動後の反発や押し戻りを短く拾う意識が有効です。指標を跨ぐポジションは避けた方が安全です。
【共通ルール】
・ロットは通常の半分以下。
・週後半は「勝つより守る」を最優先。
今週の結論
今週は雇用統計を頂点に、中央銀行イベントと月初フローが重なる高ボラティリティ週です。方向感を当てにいくよりも、動いた後の反応を確認しながら、無理のない取引を心がけることが安定につながります。
学びポイント:「荒れやすい週ほど“取らない判断”が武器になる」
材料が多く、値動きが荒れやすい週ほど、すべての動きを取ろうとするとミスが増えがちです。初心者ほど、重要イベント前後はあえて見送ることで、結果的にトータルの成績を安定させやすくなります。

