1. 先週のおさらい
ドル円は157.8円(1/19 14:00時点)と高値圏で推移しています。高値圏ではあるものの、材料次第で上下どちらにも伸びやすく、短期的には利確や戻り売りで押し返されやすい局面でもあります。
先週は大きな方向感が出にくい一方で、「次の一手は何か」を市場が待つ地合いが続きました。今週は日本の重要イベント(日銀・国会)と米国の重要データ(PCE・GDP・PMI)が同じ週に重なるため、方向が出るなら週後半にかけてになりやすい構造です。
また、FRB高官はブラックアウト期間で口先材料が減り、**データとヘッドライン(政治・関税・地政学)**の影響が相対的に強くなる点が今週の特徴です。
2. 今週の流動性とテーマ
今週最大のテーマは、**米PCE(1/22)と日銀(1/23)**の組み合わせです。
米国ではPCEデフレーターがFRB最重視のインフレ指標であり、結果次第で米金利の方向が変わりやすくなります。さらにGDP改定値もあり、景気の強弱と利下げ時期の見方が修正される可能性があります。日本では日銀判断そのものに加え、展望レポートと植田総裁会見のトーンが円相場を左右しやすい週です。日米金利差の見通しが動けば、ドル円の方向が出やすくなります。
加えて、政治・関税・地政学ヘッドラインのリスクが高い週です。米国の追加関税観測や欧州絡みの見出し、ダボス会議でのトランプ発言(1/21)などは、発言一つで市場が振れやすい材料です。日本では衆議院解散思惑が大きなテーマで、政治不透明感が強まると円安に傾きやすい一方、急変動も起きやすくなります。
高値圏が続くほど円安牽制や介入警戒が高まり、発言一つで値が走りやすい点も押さえておきたいポイントです。
3. 通貨・資産別の注目ポイント
【ドル円(USD/JPY)】
上方向要因は、日銀が想定よりハト派で植田会見も慎重、米PCEが強く米金利が上昇、政治不透明感(解散絡み)で円が売られるケースです。
下方向要因は、日銀が想定よりタカ派(展望レポート含む)、米PCEが弱く米金利が低下、円安牽制や介入観測で急落するケースです。
今週は火曜〜金曜に材料が集中し、月曜は休場明けフローで振れやすくなります。指標や会見は初動が荒れやすいため、**一発目を追わず二段目(戻り・押し)**で入る方が無難です。
【ユーロドル(EUR/USD)】
ECB議事要旨(1/22)と米データでドル主導になりやすい週です。追加関税など欧州絡みヘッドラインが出ると、短期的にユーロが振れやすい点に注意が必要です。
【ゴールド(XAUUSD)】
米PCEで金利が動けば連動しやすい週です。リスクオフが強まると買われる場面もありますが、基本は米金利の方向を優先して見ておくのが安全です。
【株式市場】
米企業決算(Netflixなど)と金利でムードが変わりやすい週です。株がリスクオンに傾くと、ドル円は円売りが加速しやすい構図になります。
4. 日別スケジュールと想定インパクト
■ 1/19(月)
米国休場。指標なし。
休場で薄い分、東京時間は値が飛びやすいので無理はしない。
■ 1/20(火)
英:雇用統計。
米:Netflix決算。米指標なし。
決算ヘッドラインで株経由の振れに注意。
■ 1/21(水)
英:CPI。
米:トランプ発言(ダボス)。
米:20年債入札。
米指標は小粒でヘッドライン主導になりやすい。
■ 1/22(木)(米データの山場)
豪:雇用統計。
欧:ECB議事要旨。
米:新規失業保険申請件数。
米:PCEデフレーター。
米:第3四半期GDP(改定値)。
■ 1/23(金)(日本イベントの山場)
通常国会召集(衆議院解散見込み)。
日:全国CPI。
日:日銀金融政策(展望レポートあり)+植田総裁会見。
欧米:PMI速報値(独・欧・英・米)。
情報量が多く、乱高下に注意。
5. 先週の要旨
・年初の高値圏を維持しつつ、材料待ちの地合い。
・次の大きな方向は「日銀」と「米PCE」を見て決まりやすい状態。
6. トレード指針(初心者向け)
【基本方針】
今週はイベント週です。勝負は木曜〜金曜で十分で、月火は無理に触らずチャンスを後半に残す方が安全です。
【基本ルール】
・ロットは通常の半分以下。
・指標の直前30分・直後10分は見送り。
・逆指値は必須(値が飛ぶ前提)。
・伸びたら分割利確(戻りが速い週)。
【特に注意】
・1/19(月):米休場で薄商いのため急変動に注意。
・1/23(金):日銀+会見+政治イベント+PMIで情報過多。
一回の勝負で取り切ろうとせず、時間帯を分けて慎重に対応するのが安全です。
今週の結論
今週は「米PCE(木)と日銀(金)」が相場の主役となり、ドル円は高値圏で大きく振れやすい週です。FRBの口先材料が減る分、データとヘッドラインの一撃が効きやすく、初動の追随はリスクが高くなります。方向を当てにいくよりも、イベント後に落ち着いた二段目の動きだけを拾う姿勢が有効です。
学びポイント:「イベント週は“情報の多さ”がリスクになる」
材料が多い週ほど、相場は一方向に進むよりも「上下に振ってから決まる」ことが増えます。初動はノイズになりやすく、短時間で見方が変わるため、初心者ほどポジションを小さくし、二段目だけに絞る方が安定します。情報が多い日は、トレード回数を減らすこと自体がリスク管理になります。

